現地Staffの声

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現地スタッフからのレポートです。

ティモール

酒井 祐介

私が、ここ東ティモールでの移動手段として唯一操縦できる自転車で、街から少し離れた道を走ると、道脇で遊んでいる子供たちが「ミスタ~」と大きな声で叫びながら手を振ってくれます。
ここでは外国人男性に対して、そのように呼ぶみたいです。ティモールの子供たちは、とても人懐っこいのですが、対照的に大人達は襲い掛かってきそうな面持ちで、私が彼らの横を通りすぎるまで凝視してきます。
最初は排外的な習慣があるのだろうと解釈していましたが、しばらくして、そんな彼らに恐る恐る笑顔を返してみたら、意外にもそれまでの表情とは一変し、砕けた笑顔を見せてくれたのです。
日を重ね現地の方と接する機会も多くなり、次第に分かってきたことは、ティモール人はとても友好的な人達で、それを象徴するかのように、こちらが少しでも友好的であれば、誰にでも“コレガ(友達)”と呼び、とても親切にしてくれるのです。今ではそんなやり取りに味をしめて、いたるところで笑顔の挨拶運動を展開しています。

ディリ市内を自転車で走ると、主要道路沿いには沢山の商店が立ち並んでいます。経営しているのは大半が中国人、他はオーストラリア、ポルトガル人が多数を占め、ティモール人が経営するお店は滅多に見ることはできません。
また、自動車整備業界もその状況に追随しているといえます。彼らも雇用創出という面から見れば、現地に貢献していることだと思いますが、自国民より外国人が活躍している状況は、少し異様に映ります。そしてJDRACで学んでいる訓練生の中には、外国人の下で働くことを余儀なくされ、苛立ちを募らせ、切実な思いを訴えてくる者もいます。
私としても将来彼らが他の力を借りることなく、自己運営が出来る事を強く願ってはいますが、まだ太刀打ちできるような状況ではないというのが正直な見解です。なぜなら、技術面もさることながら一般教養においても乏しい部分があり、「ゴミはゴミ箱」へなどの常識的な事から指導しなければなりません。安全管理や「5S」、その先にあるのが技術的な事と考えています。彼らからしてみれば、我々が唱えているこが習慣外なことであり、戸惑も多々あるとは思います。しかし、彼らが将来職を得たい時や独立したい時に、必ずそれらが優位性となって働くことだと思います。
訓練期間の8ヶ月を通して、それらの重要性を少しずつでも理解してもらえるよう精一杯の努力をして参る所存です。

2013年12月23日